第244回生存圏シンポジウム
生物多様性条約をめぐる国内外の状況 ~遺伝資源へのアクセス~
Domestic and International Situation of The Convention on Biological Diversity
開催日時 | 2013/12/17(火曜日) 13:00–16:30 |
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開催場所 | 京都大学宇治おうばくプラザ セミナー室4, 5 |
主催者 | 京都大学生存圏研究所 一般財団法人バイオインダストリー協会 |
申請代表者 | 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野) |
関連ミッション |
ミッション 1 (環境計測・地球再生) ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用) ミッション 4 (循環型資源・材料開発) |
関連分野 | 木質および生物資源利用に関連する全研究分野。 |
共催: 京都大学生存基盤科学研究ユニット
目的と具体的な内容
生物多様性は、人類が生存を続けるうえで基盤となる極めて重要な視点である。生物多様性の保全に関しては、1. 生物多様性の保全、2. 生物多様性の構成要素の持続可能な利用、3. 遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を目的とする CBD (Convention on Biological Diversity — 生物多様性条約)が締結されている。そして、特に遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関し、名古屋議定書が採択されている。これらは研究活動を推進する上でも遵守しなければならない内容を含んでいるにも拘らず、必ずしも研究者に対し周知されているとは言い難い。本研究集会は、バイオインダストリー協会の援助により開催する生物多様性に関するセミナーであり、CBD および名古屋議定書の内容を広く周知するとともに、国内措置の検討状況、海外との共同研究実施例(日本-インドネシア)を紹介するものである。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
国際共同研究の必要性、全世界的な研究活動展開の必要性がとみに強調される昨今、生物資源・遺伝子資源の国を越えたやり取りが研究推進に必須となっている。ここでは、特に遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関し遵守しなければならない取り決めがある。しかし、これらの内容について、必ずしも研究者に対し周知されているとは言い難い。本研究集会では、CBD および名古屋議定書の内容が広く周知されるとともに、国内措置の検討状況、海外との共同研究実施例(日本-インドネシア)が紹介された。
生存圏科学において、熱帯バイオマス資源の持続的生産利用基盤構築は、主要研究課題の一つとなっている。ここでは、熱帯生物資源・遺伝子資源の適切な配分が極めて重要である。本件シンポジウムの内容は、まさに、生存圏科学の確立にむけた当研究所の活動の基盤となるものであり、関連分野の国際共同研究の推進に対し益するところが大きいと考えられる。
プログラム
13:00 | 主催者挨拶 |
13:05 | 生物多様性条約とは、名古屋議定書とは 井上歩 (バイオインダストリー協会) |
13:40 | 名古屋議定書国内措置の検討状況 炭田精造 (バイオインダストリー協会) |
14:15 | Current situation on the implementation of Nagoya protocol in Indonesia Endang Sukara (Indonesian Institute of Sciences) |
14:50 | 持続的森林管理:鳥類の群集組成からみたインドネシア択伐林の生物多様性 藤田素子 (京大・東南アジア研) |
15:25 | 熱帯人工林におけるシロアリの多様性 吉村剛 (京大・生存研) |
16:00 | 総合討論 |
16:25 | 閉会挨拶 |
16:30 | 閉会 |
ポスター PDF ファイル (651 469 バイト) |