第228回生存圏シンポジウム
「有機太陽電池開発:バイオと化学のコラボ」
—実用化への新たなアプローチ—
開催日時 | 2013/03/11(月曜日) 13:00–17:00 |
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開催場所 | 芝蘭会館別館 (京都市左京区吉田牛の宮町11-1) |
主催者 | 京都大学生存圏研究所 |
申請代表者 | 柴田大輔 (かずさDNA研究所・研究部長) |
所内担当者 | 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野) |
関連ミッション |
ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用) ミッション 4 (循環型資源・材料開発) |
関連分野 | バイオテクノロジー、電子工学、有機合成化学。 |
目的と具体的な内容
有機太陽電池は安価に製造できる次世代太陽電池として期待され、世界中で研究開発が行われているが、まだ、実用化されていない。実用化に至るまでには 2 つの壁(高効率化、低コスト化)があるとされている。太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する有機素材の研究開発が 20 年近く行われてきたが、まだ、12 % 程度のエネルギー変換効率である。さらに高い効率を達成するには、新たな発想が必要である。また、高効率化に伴って有機分子が複雑になり、製造コストが高くなる。これらの 2 つの壁を乗り越えるために、天然化合物を利用する研究が始まっている。本シンポジウムでは、天然化合物の研究者と、有機太陽電池用素材を研究している化学者に講演していただき、両分野の接点について議論した。
生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献
太陽電池研究開発において、電子工学とバイオテクノロジーを融合させるという試みは、生存圏科学を発展させる上で、画期的な発想であり、このシンポジウムを通して新たなコミュニティ形成が始まった。
プログラム
- 「有機太陽電池研究への期待」
吉川暹 (京都大学エネルギー理工学研究所・特任教授) - 「有機太陽電池の現状と課題」
若宮淳志 (京都大学化学研究所・准教授) - 「バイオテクノロジーからの有機太陽電池研究のアプローチ」
柴田大輔 (京都大学生存圏研究所客員教授、かずさDNA研究所・研究部長)
パネルディスカッション
- 「有機薄膜太陽電池の現状」
話題提供: 村田靖次郎 (京都大学化学研究所・教授) - 「バイオマス資源の観点からみた太陽電池」
話題提供: 梅澤俊明 (京都大学生存圏研究所・教授) - 「バイオマス変換による太陽電池用化合物の創出」
話題提供: 太田大策 (大阪府立大学・教授)
話題提供: 木野邦器 (早稲田大学理工学術院先進理工学部・教授) - 「実用化に向けての課題」
話題提供: 民間研究者