第147回生存圏シンポジウム
Metal hyperaccumulator
—植物の金属集積機構の解明とその応用に向けて—
開催日時 | 2010/01/22(金曜日) 10:30–17:00 |
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開催場所 | 京都大学宇治キャンパス 宇治おうばくプラザ きはだホール |
主催者 | 京都大学生存圏研究所 |
申請代表者 | 水野隆文 (三重大学大学院生物資源学研究科土壌圏生物機能学研究室) |
所内担当者 | 矢崎一史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野) 原田英美子 (京都大学生存圏研究所生存圏学際萌芽研究センター) |
関連ミッション |
ミッション 1 (環境計測・地球再生) |
関連分野 | 植物生理学、土壌化学、放射光科学、分子生物学、生化学、分析化学、環境化学、生態学、植物分類学、森林科学。 |
共催:文部科学省科学研究費補助金 基盤研究 (C) 「木本植物を用いた重金属汚染土壌のファイトレメディエーション法の開発」
目的・内容
自然界には各種の重金属を特異的、高濃度に集積する metal hyperaccumulator と呼ばれる植物が存在する。このような植物は、植物を用いた環境浄化法であるファイトレメディエーションへの応用が期待され、植物生理学、分析化学、環境学、生態学など様々な分野から注目されている。そこで、学問境界を超えた情報交換が研究のブレイクスルーにつながると考え、様々な分野で metal hyperaccumulator を研究対象としている研究者、学生が一堂に会する機会を持つべく本シンポジウムを企画した。その結果、学内、関西近郊にとどまらず全国から聴講者が集まり、活発な討論が行われた。研究交流会にも多くの参加者が集まり、新しい研究ネットワークの萌芽が感じられた。
プログラム
開会挨拶 | |
10:30 | 矢崎一史 (京都大学生存圏研究所) |
基調講演 (座長 水野隆文) | |
10:40 | 植物と重金属 —その多様性・その利用— 長谷川功 (日本大学大学院生物資源科学研究科) |
一般講演 1 (座長 水野隆文) | |
11:05 | 木本植物ヤナギのカドミウム蓄積機構の解明とその応用 原田英美子1、保倉明子2、高田沙織3、馬場啓一1、寺田靖子4、中井泉3、矢崎一史1 (1京都大学生存圏研究所、2東京電機大学工学部環境化学科、3東京理科大理学部応用化学科、4(財)高輝度光科学研究センター/SPring-8) |
11:30 | ハクサンハタザオの系統的位置づけおよびその種内変異 河邉昭 (国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門) |
11:55 | カドミウム耐性植物ミゾソバの茎特異的なカドミウム集積機構の解析 新町文絵 (日本大学短期大学部生物資源学科) |
一般講演 2 (座長 原田英美子) | |
13:50 | 放射光マイクロビーム蛍光 X 線分析を用いてハクサンハタザオに蓄積されたカドミウムの分布と化学形態を解明する 保倉明子 (東京電機大学工学部環境化学科) |
14:15 | 高エネルギー放射光 XRF イメージングと XAFS によるタバコにおけるカドミウム蓄積・解毒機構の研究 高田沙織1、保倉明子2、中井泉1、寺田靖子3、阿部知子4 (1東京理科大理学部応用化学科、2東京電機大学工学部環境化学科、3(財)高輝度光科学研究センター/SPring-8、4(独)理化学研究所仁科加速器センター) |
14:33 | 実用化フェーズに入ったモエジマシダによるファイトレメディエーション 北島信行 ((株)フジタ 技術センター) |
14:58 | 高濃度重金属耐性植物「ヘビノネゴザ」の秘密を探る |
一般講演 3 (座長 矢崎一史) | |
15:50 | ニッケル超集積性植物タカネグンバイ由来重金属トランスポーターのニッケル耐性・集積機構における役割 西田翔 (三重大学大学院生物資源学研究科) |
16:15 | 蘚類ヒョウタンゴケの原糸体細胞を用いた水環境中の金属資源回収技術 井藤賀操1、川上智2、阿部知子3、榊原均1 (1(独)理化学研究所植物科学研究センター、2(株)DOWA エコシステム環境技術研究所、3(独)理化学研究所仁科加速器センター) |
16:40 | 木本植物タカノツメのカドミウム吸収能力 竹中千里 (名古屋大学大学院生命農学研究科) |
17:05 | コシアブラのマンガン超集積とその利用 水野隆文 (三重大学大学院生物資源学研究科) |
閉会挨拶 | |
17:30 | 水野隆文 (三重大学大学院生物資源学研究科) |
ポスター PDF ファイル (7 922 024 バイト) ポスター制作: 原田英美子 (京都大学生存圏研究所) |