研究内容

シコニン生産性細胞におけるシコニン顆粒の分泌モデル

 シコニンを生産中の細胞には、特徴的な小胞体 (ER) の伸長と球状の膨潤が見られる。さらに生産が進むと、ERの断片化と共に、球状の膨潤が高電子密度の内容物を含んだ膜小胞となり、細胞膜と融合する像が見られるようになる。その様な細胞の電子顕微鏡写真では、細胞壁の外側に大きくなった顆粒が多数付着しているのが観察される。これらの現象は、ムラサキの細胞がシコニンを生産していないときには観察されないため、シコニン生産に特異的なイベントであると認識されている。

(図は、Tabata, M., Plant Tissue Culture Lett., 13, 117-125, (1996) より引用)