第10回生存圏シンポジウム
MLTレーダー国際共同観測による赤道・低緯度大気研究国際ワークショップ
開催日時 | 2005/01/18(火曜日) 9:00–18:00 |
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開催場所 | 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階 |
所内担当者 | 中村卓司 (京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野) |
関連ミッション |
ミッション 1 (環境計測・地球再生) |
関連分野 | 生存圏科学、超高層物理学、大気科学、気象学、惑星間科学。 |
目的・内容
生存圏研究所では対流活動が活発かつ大気波動の生成盛んでグローバルな大気循環の駆動源となっている赤道大気の観測的研究を国内外に先駆けて先導的に行ってきた。現在は赤道大気レーダー観測所が観測拠点となっているほか、科研費特定領域研究(赤道大気上下結合:深尾教授代表)を推進し、インドネシアを中心とする低緯度域に観測装置を展開して赤道域観測を行ってきた。なかでも我々が得意とするレーダー観測の分野では 1992 年以来次々とインドネシアでの観測を立ち上げ、赤道大気大気波動の研究上大きな成果を挙げてきた。これらの課題は生存圏内の森林圏・大気圏・宇宙圏の結合過程を知る上でも重要な課題であり、生存圏研究所として全国および国際共同利用として推進するべき共同研究である。
このシンポジウムでは,とくに中間圏・下部熱圏 (MLT: Mesosphere Lower Thermosphere) のレーダー観測の国際ネットワーク観測に焦点をあて、インドネシア域も含めた低緯度を中心とするグローバルな大気の変動について、インドネシア、インド、太平洋の経度方向のレーダーネットワーク、さらに日本、オーストラリアを含めた緯度方向のネットワーク、さらに国際ネットワークと衛星観測との協同観測、大気モデリングを利用した観測結果の解釈などを含む多角的な国内国際協同研究を進展するため議論した。
とりわけ、オーストラリアからアデレイド大の Vincent 教授、米国 CoRa 研究所から Riggin 研究員を迎え、RISH 客員の Gurubaran 研究員に国内の MLT 研究者を含めて MLT レーダーによる低緯度大気研究の世界の最前線の研究について意見を交換できたことは極めて意義深かった。とりわけ、エルニーニュなどに起因する対流や水蒸気の変動と MLT 領域の変動の顕著な相関の研究は驚くべき進展が見られた。最後の議論の時間には、レーダー観測など高度な技術の観測を 10 年、20 年と長期間にわたって継続することの意義が強調された。今後の RISH の研究推進においてもこのような観点は重要であると感ぜられた。
プログラム
10:00–12:00 |
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12:00–13:30 | LUNCH |
13:30–15:10 |
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15:10–15:30 | Break |
15:30–17:00 |
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Discussion |