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第227回定例オープンセミナー
加齢に伴う竹の材質の変化とその利用への取り組み

開催日時 2017(平成29)年11月29日(水) 12:30–13:20
開催場所 総合研究実験1号棟5階 HW525
題目 加齢に伴う竹の材質の変化とその利用への取り組み
The changes in the components of bamboo due to advancement in age, and the approach to utilization of bamboo
発表者 桐生智明 (産業技術総合研究所構造材料研究部門・特別研究員)
関連ミッション ミッション4 循環材料・環境共生システム

要旨

竹を取り巻く課題として、竹林拡大を含む放置竹林問題が話題に挙がることが多い。これは、無性生殖で陣地を拡大できるなど、竹が生存競争を勝ち抜くのに有利な特性を有しており、その生存領域を着々と広げ、人の生活圏を侵しつつあるが故である。竹を理解して共存するためには、まず生物としての竹の特徴を知り、何故、今のような現状になっているのかを理解することが必要であると考える。

また、竹は、伸長成長中はもちろん、伸長成長終了後にも材の物性を向上させ、強固な竹稈を形成していく。その成熟の過程で竹材を構成する各要素がどのように変化しているかについても知って頂き、更に竹への理解を深めて頂けるよう、発表者の研究の中から竹材構成要素の変化についての知見を抽出して紹介する(表1:参考文献①~③を元に作成)。

先述の放置竹林問題を解決するためには、竹林を伐採し竹材を利用していく必要があるが、上述のように、放置竹林から得られる様々な竹齢の竹はそれぞれ異なった構成要素の特徴を有している。それらを適齢適所で活用することこそが、竹と人が寄り添うひとつの形であると考える。それに関係して、発表の最後に、発表者が所属する産業技術総合研究所の循環材料グループにおける、流動成形技術を用いた製品開発研究の中で得られた竹齢毎の利用上の特徴についても紹介する予定である。

表1 加齢に伴うモウソウチク材構成要素の変化(「時期」は発筍からの日数/年数)
S0227_Kiryu
空欄は「顕著な変化無し」、-は「データ無し」を示す。

参考文献

①桐生ら、木材学会誌、Vol. 62、No. 3、p. 61–66 (2016)
②桐生ら、木材学会誌、Vol. 63、No. 1、p. 14–20 (2017)
③Kiryu et al., J. of Biodivers. Manag. & Forestry 5(4) (2017, Online Journal)

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2017年11月21日作成