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第208回定例オープンセミナー
木竹酢液由来フェノール類似体の抗ウイルス活性

開催日時 2016(平成28)年7月20日(水) 12:30‐13:20
開催場所 総合研究実験1号棟5階 HW525
題目 木竹酢液由来フェノール類似体の抗ウイルス活性
Antivirus activity of phenol derivatives derived from wood and bamboo vinegar
発表者 成田亮(京都大学生存圏研究所・ミッション専攻研究員)
関連ミッション ミッション5 高品位生存圏

要旨

近年、光合成による植物資源が再生可能な持続資源として有望視されており、特に 95 % を占める木質・森林バイオマスから得られるバイオエネルギーや化成品が脚光を浴びている。注目すべきは、木質バイオマスを資源として利用する過程において産出される副次的な天然物もまた有用であることである。本研究では、木質バイオマスの熱分解産物、木竹炭を製造する際に副次的に得られ、かつ様々な活性を有する木竹酢液および植物の二次代謝産物であるシコニンやベルベリンといった天然化合物に着目し、それらの抗ウイルス活性を解析することを目的とする。

これまでの研究により、ヒノキならびにカラマツ由来の木酢液は、孟宗竹由来の竹酢液とは異なる活性物質を含有する可能性が明らかとなったことから、ヒノキ由来木酢液水溶性画分に含まれる抗ウイルス活性物質の探索を行った。

また、GC-MS分析の結果、木竹酢液には様々なフェノール類似体が含まれていることが明らかとなった。われわれはこれまでに竹酢液に含まれるフェノールを抗ウイルス活性物質として報告していることから(Marumoto et. al., 2012)、これら木竹酢液に含まれるフェノール類似体の抗ウイルス活性の測定を行った。

S0208_Narita
図 1:本研究の概要図

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2016年7月12日作成