平成19年度京都大学森林科学公開講座
森を食べる −森と木と健康−

平成19年度京都大学森林科学公開講座
「森を食べる −森と木と健康−」開講のお知らせ

本公開講座は、我々にとって森林、樹木が如何に重要であるかを深く理解してもらうことを目的として、生存圏研究所と農学研究科森林科学専攻が共催で、毎年開催しているものです。 今年度は、森を食べると題して、微生物から人間、さらには地球がエネルギー源としている「森林」について、森と生き物のしくみや、森の機能、森から生まれるエネルギーやあたらしいマテリアルについて考えてみます。 また研究・教育の現場を実際に体験していただくために、3コースに分かれて見学・実習を行います。最後は実際に森(の幸)を食べながら、語り合いたいと思います。多くの皆様のご出席をお待ちします。

開催要項

京都大学大学院農学研究科森林科学専攻/京都大学生存圏研究所 共催
平成19年10月13日(土)、14日(日)

平成18年10月13日(土)
  9:30 受付
 10:00〜16:00(京都大学生存圏研究所 木質ホール)

10:00〜 森の掃除屋さん"シロアリ" −森林におけるシロアリの生態と役割−
           林産加工学分野 簗瀬佳之
11:00〜 森に生きる動物と私たち −ツキノワグマを例に−
           森林生物学分野 高柳 敦
13:30〜 ナタデココとナノテクノロジー:セルロース食材からナノマテリアルへ
           生物機能材料学分野 矢野浩之
14:30〜 竹を食べる −竹を口にする人間や動物の話−
           フィールド科学研究センター 柴田昌三
15:30〜 森を食べるキノコ・キノコを食べる人 −エネルギー循環の視点から−
           バイオマス変換分野 本田与一

10月14日(日)
 10:00〜12:00 見学・実習 

木質材料実験棟・エコ住宅(律周庵)、シロアリ実験施設、材鑑調査室で次の3つのテーマに関して、見学・実習を行います。 いずれか一つの選択になります。応募に際しては希望のテーマに順位をつけてください。人数の関係上希望のテーマにならないことが ありますことご了承ください。

テーマ1:安心・安全の木造住宅を造るために
         生存圏構造機能分野 小松幸平
丈夫で長持ちする木造住宅を造るためには適材適所の用材が必要です。強い木材の選び方、耐震住宅を実現するための条件とは?
 ・木造住宅に関する講義
 ・木材の強度実験または住宅構造要素の実大実験を体験する
 ・木造エコ住宅の説明と見学

テーマ2:シロアリや腐朽菌の持つパワーを体験しよう
          居住圏環境共生分野 吉村 剛
シロアリや腐朽菌がいなければ森の自然循環系はストップ。シロアリや腐朽菌の力を実習によって体験してみましょう。
 ・シロアリ腸内微生物の顕微鏡観察
 ・シロアリによるエネルギーガス発生の測定
 ・木材腐朽菌による木材分解実験

テーマ3:木材のミクロな顔
         バイオマス形態情報分野 杉山淳司
日頃見慣れている樹木。ピラミッドに埋葬された遺品の木片。法隆寺の柱。顕微鏡で見ると?
 ・構内の樹木観察ならびに木材サンプリング
 ・木材組織の顕微鏡観察入門
 ・材鑑標本の見学

12:00〜 体験! 森を食べる!?     森林利用学 岡田直紀


会 場:京都大学生存圏研究所 木質ホール
定 員:80名(先着順)
受講料:5000円 / 3000円(一日のみ参加の場合)
締 切:9月10日(月)

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講演内容

簗瀬佳之(林産加工学分野)

「森の掃除屋さん"シロアリ"
   −森林におけるシロアリの生態と役割−」

簗瀬先生写真

私たち人間の住まいにとっては大敵であるシロアリ.しかし,落ち葉,枯死木,枯れ草などの 「森林のゴミ」を処分する「森のお掃除屋さん」と言われるほど,森林環境の保全に貢献しています.そのシロアリの森林 での生態や役割などをわかりやすく紹介します。

高柳 敦(森林生物学分野)

「森に生きる動物と私たち −ツキノワグマを例に−」

高柳先生写真

ツキノワグマは森林を代表する大型野生動物です。ツキノワグマは人を襲う怖い動物と思っているかも しれませんが、実は、主な食べ物は植物です。中でもドングリ類が大変重要な食べ物で、落葉広葉樹林の林は、とても重要な生息環境です。 一方、初夏には造林木の皮を剥ぐクマ剥ぎと呼ぶ行動が見られ、造林木が枯れてしまうこともあります。このように、クマと森林は相互に大きな影響を及ぼしています。 そのような両者の関係についてお話しします。

矢野 浩之(生物機能材料学分野)

「ナタデココとナノテクノロジー
      :セルロース食材からナノマテリアルへ」

矢野先生写真

デザート食品として独特の触感が楽しまれているナタデココ。実はバクテリアが作る、 鋼鉄の5倍も強い高強度のセルロースナノファイバーです。このナノファイバーを使って、ポスターのように曲げられる テレビのディスプレー材料を作る試みについて紹介します。

柴田昌三(フィールド科学研究センター)

「竹を食べる −竹を口にする人間や動物の話−」

柴田先生

「竹を食べる」と聞いて何を想像するだろうか。我々が竹を食物としてみる時、想像するのは間違いなくタケノコであろう。 そして、竹を食べる動物は?と聞かれると、パンダが思い浮かぶだろう。講演では、竹を食べる動物たち、そして、竹の繊維を食べようとしている人間の話などを通して、 竹の食物としての有用性を考えてみたい。

本田与一(バイオマス変換分野)

「森を食べるキノコ・キノコを食べる人
    −エネルギー循環の視点から−」

本田先生写真

秋の味覚の王様といえば、「マツタケ」と答える方も多いかも知れません。 森 の中で、主に樹を育てたり枯れ木を分解したりして暮らしていいるキノコを、 我々は古来より食用や薬用として利用してきました。最近では、木を腐らせる キノコの力を借りて木材からバイオエタノールを作る研究がされています。森 を食べるキノコと、キノコに学ぶエネルギーの循環について考えてみません か?

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〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄  京都大学生存圏研究所 公開講座係
   п@0774-38-3608/3601  Fax 0774-38-3600
   e-mail : forest-kokai2007@rish.kyoto-u.ac.jp


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