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第218回生存圏シンポジウム
平成24年度居住圏劣化生物飼育棟(DOL)/生活・森林圏シミュレーションフィールド(LSF)全国・国際共同利用研究成果報告会

日時・場所

日時: 2013(平成25)年2月19日 (火) 13:00–17:30
場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者: 京都大学生存圏研究所
申請代表者: 吉剛 (京都大学生存圏研究所居住圏環境共生分野)

関連ミッション

関連分野

生存圏科学、木材保存学、昆虫生態学、微生物生態学、森林生態学、居住圏環境学。

目的と具体的な内容

本研究集会では、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究課題として当該年度に採択された課題について、その研究成果を報告し、種々の分野の専門家とのディスカッションによって、より発展・深化させることを目指している。京都大学生存圏研究所における全国共同利用研究をより一層発展ささせるためには、共同利用研究を実施している研究者どうしが互いの研究成果について真摯に討論しあい、研究の深化とネットワーク化を進めることが必要である。本シンポジウムでは 14 課題の研究成果が報告され、各課題の将来の方向性や共同利用のありかたについて討論された。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

上述したように本研究集会では、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究課題として当該年度に採択された課題について、その研究成果を報告し、種々の分野の専門家とのディスカッションによって、より発展・深化させることを目指している。

このことによって、木質科学、微生物工学、生態学などにおけるコミュニティー全体の研究の発展をサポートすることができるとともに、異分野の研究者との交流によって、新しい研究テーマの発掘や創成に結びつくことが期待される。また、研究課題には多くの学生も参加しており、本研究集会への参加及び発表については、教育的効果も大きい。

上述したように、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究は、木質科学、微生物工学、生態学などの多くの研究分野にわたっており、本報告会の開催によって異分野との融合による新しい研究テーマの発掘につながることが大きく期待される。

これらの研究分野における新しい融合的研究課題の創成は、まさに生存圏研究所が主導してきた生存圏科学そのものであると言える。特に、ミッション 1-環境計測・地球再生、およびミッション 4-循環型資源・材料開発、に関係が深い。また、専門委員会・国際アドバイザリー委員にも本研究集会に参加いただくことによって、生存圏科学の国際的認知度の向上にも大きく貢献している。

プログラム

13:00–13:10
13:10–13:25外来木材害虫アメリカカンザイシロアリに対する各種木材の耐シロアリ性評価
13:25–13:40合成木材の屋外耐久試験
小澤雅之
13:40–13:55インドネシア原産植物 Protium javanicum Burm. f. に含有する化合物と各種クマリン骨格を有する化合物の抗シロアリ活性
服部陽介
13:55–14:10簡易で効果的なシロアリ検出法の開発
増田勝則
14:10–14:25環境に配慮した木材保存技術の開発
伊藤貴文
14:25–14:40熱処理およびヒノキ精油塗布スギ材の耐久性
市原孝志
14:40–14:55「餌-シロアリ-腸内微生物叢」系を活用したアメリカカンザイシロアリの腸内微生物群集構造の解析とその利用
青柳秀紀
14:55–15:10金属ナノ粒子を用いた防蟻処理技術の開発

 
15:10–15:30
 
15:30–15:45木材の生物劣化の非破壊診断技術の開発
簗瀬佳之
15:45–16:00シロアリに対する新しい防蟻剤の開発
16:00–16:15未利用農産廃棄物を原料とする住宅用ボード類の生物劣化抵抗性評価
16:15–16:30大型木造の接合部における生物劣化を評価するための基礎的研究
16:30–16:45蟻害を受けた木質接合具の残存耐力に関する実験的研究
拓郎
16:45–17:00振動・音響的アプローチによるシロアリの嗜好・忌避挙動の解明
富来礼次
17:00–17:30特別講演
Subterranean termites and their ecological role in forest soil nutrient recycling
Prof. Brian T. Forschler, University of Georgia

Symposium-0218ポスター PDF ファイル (458 752 バイト)