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第200回生存圏シンポジウム
第7回バイオ材料プロジェクト 「未来の自動車は“植物”で創る」
—セルロースナノファイバーを用いた高機能でGreenな材料開発—

日時・場所

日時: 2012(平成24)年3月12日 (月) 13:00–17:20
場所: 京都テルサ テルサホール
(京都市南区東九条下殿田町70番地 京都府民総合交流プラザ内)
主催者: 京都大学生存圏研究所、京都市、京都大学化学研究所 共同利用・共同研究拠点、(財)京都高度技術研究所、京都バイオ産業技術フォーラム、京都バイオ産業創出支援プロジェクト
申請代表者: 矢野浩之 (京都大学生存圏研究所生物機能材料分野)

関連ミッション

関連分野

構造材料、製紙科学、セルロース科学、エレクトロニクスデバイス、バイオマス資源、高分子科学、ナノ材料。

目的と具体的な内容

原油価格の高止まりが続くなか、一部のプラスチック材料では植物由来素材への転換が始まっている。材料特性が部品の性能を決め、製品価値を左右することから、植物由来素材の高機能化は多くの産業に係る喫緊の課題といえよう。

京都大学生存圏研究所では、軽量・高強度のセルロースナノファイバーについて、製造・機能化・構造化に関する基盤技術とその実用化技術に関する共同研究を生存圏フラッグシップ共同研究として位置づけ、生存圏科学の拡がりを活用した異分野・垂直連携の研究体制で推進している。

今回は、その共同研究の一つとして、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「グリーン・サステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発」事業の委託を受け実施している研究開発の 2011(平成23)年度成果を発表する。研究成果発表に先だち、基調講演として(一財)バイオインダストリー協会、大島一史氏からバイオプラスチックに関する現状及び展望について、また京都大学、梅澤俊明氏からセルロースに次ぐ化学品用バイオマス資源として注目を浴びるリグニン総合的利用について、ご講演頂いた

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

セルロースナノファイバー等のバイオ系ナノファイバーの製造や利用に関わる最新の技術、事業化に向けた取り組みに興味を持つ幅広い分野からの参加者があった。特筆すべきことは 484 名の参加者があったこと、その内、465 名は学外からの参加者であったことである。さらに、参加者の 76 % は産業界からであり、製紙産業、化学産業、木材・木質材料産業、繊維産業、エレクトロニクス産業、自動車産業、家電産業、住宅産業、高分子成形加工業、食品産業、等々、多岐にわたっている。セルロースナノファイバー材料が生存圏の持続的発展を支える大型資源材料として、様々な分野から注目されていることがわかる。また、これまで 7 回にわたりセルロースナノファイバーの製造と利用に関するシンポジウムを開催してきたが、ここ数年は、常時 300 名前後の参加者があり、生存圏フラッグシップ共同研究として進めているバイオナノマテリアル関連のコミュニティ形成に大きく貢献している。

プログラム

13:00–13:05 開会挨拶

基調講演

13:05–13:45
1. 「バイオプラスチックの現状と展望」
   一般財団法人バイオインダストリー協会 先端技術開発部 部長 大島一史 氏
13:45–14:25
2. 「植物バイオマスの総合的利用に向けたリグニン代謝工学」
   京都大学 生存圏研究所 教授 梅澤俊明 氏

第1部 研究成果発表 (1)

*本研究開発は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「グリーン・サステイナブルケミカルプロセス基盤技術開発」事業の一環として委託を受け実施いたしました。

14:25–15:10
3. 「セルロースナノファイバー強化による自動車用高機能化グリーン部材の開発概要」
   京都大学 生存圏研究所 矢野浩之 氏
4. 「変性セルロースナノファイバーによるポリオレフィン樹脂の強化 (1)」
   星光PMC(株) 吉村知章 氏
5. 「変性セルロースナノファイバーによるポリオレフィン樹脂の強化 (2)」
   王子製紙(株) 五十嵐優子 氏

15:10–15:30 休憩

第2部 研究成果発表 (2)

15:30-17:10
6. 「変性セルロースナノファイバー強化樹脂材料の微細発泡」
   京都市産業技術研究所  伊藤彰浩 氏
7. 「バイオポリアミドとの複合化」
   京都市産業技術研究所  仙波 健 氏
8. 「変性セルロースナノファイバー強化エポキシ樹脂」
   DIC(株) 濱田健一 氏
9. 「セルロースナノファイバー染色技術および染色セルロースナノファイバー/熱可塑性樹脂複合材料」
   京都市産業技術研究所 上坂貴宏 氏
10. 「自動車へのセルロースナノファイバー材料利用」
   スズキ(株) 宮崎 浩 氏
   (株)デンソー 後藤伸哉 氏

17:10–17:20 閉会挨拶



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