研究課題
アジア圏界面エアロゾル層(ATAL)の影響研究:2003~2021年夏季の日本でのライダー連続観測に基づいて
研究組織
代表者 | 藤原正智(北海道大学大学院地球環境科学研究院) |
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共同研究者 | 塩谷雅人(京都大学生存圏研究所) 酒井哲(気象庁気象研究所) 白石浩一(福岡大学理学部) 席浩森(北海道大学大学院環境科学院) |
関連ミッション |
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研究概要
アジア圏界面エアロゾル層(ATAL)は、夏季アジアモンスーン領域の下部成層圏に形成される汚染物質起源のエアロゾル層であり、放射過程を介した気候への影響やオゾン層光化学への影響が懸念されている。衛星観測により発見され、その組成については数値モデル実験により様々な仮説が提唱されているが、直接観測が未だにきわめて限られている。Fujiwara et al. (ACP, 2021)では、つくばと福岡における後方散乱ライダー観測データを用いて、ATALが日本上空へ伸びてくる現象について2018年の事例を詳しく解析し、ATALの後方散乱比の値や偏光解消度の値を明らかにした。本研究では、つくばにおける2003~2021年の19年間のライダー連続観測データ、および、衛星エアロゾルデータと化学再解析データに基づき、ATALの東部が総観規模の東方流出渦に伴って日本上空を覆う現象の頻度と定量的特徴(諸量の頻度分布やその年々変動の様子)を明らかにする。本研究は、アジア域から排出される大気汚染物質の輸送と変質の過程を定量化する点で、生存圏科学の重要な要素のひとつに取り組むものである。
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2021年8月3日作成