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第491回生存圏シンポジウム
令和4年度DOL/LSF共同利用研究成果発表会

更新日: 2023/04/04

開催日時 2023(令和5)年3月1日
開催場所 オンライン
申請代表者 大村和香子 (京都大学生存圏研究所居住圏環境共生分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
ミッション4 循環材料・環境共生システム
関連分野 木材保存学、木質構造学、木質科学、微生物工学、生態学

概要

令和4年度DOL/LSF共同利用研究について、課題の研究代表者による内容説明を実施した。参加者による質疑応答を通じて建設的な立場から互いの研究についてのディスカッションを行い理解を深めるとともに、研究設備・試験地の現状と維持管理に関する情報を共有した。

目的と具体的な内容

本研究集会の目的は、居住圏劣化生物飼育棟(DOL)/生活・森林圏シミュレーションフィールド(LSF)において実施された共同利用研究の成果について報告を行い、参加者相互のディスカッションにより各研究の発展と深化を図ることである。 
 DOLとLSFは、生存圏研究所の共同利用研究施設の一つとして、木材劣化生物を用いた種々の室内試験の実施及び実験生物の供給、並びに各種木材・木質の野外耐久性試験や生態学的調査研究に供されている。その研究内容は、木質科学、微生物工学、生態学など多岐にわたっている。
今回は、研究成果について報告会を開催し、互いの研究内容について理解を深めるとともに、研究課題数の推移、国際課題への取り組み、DOLにおける施設の老朽化対策、LSFでのシロアリの活性維持と整理・整頓等の試験地の維持管理などについても参加者と情報共有を行った。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

上述したように、DOL/LSF全国・国際共同利用研究は、木質科学、微生物工学、生態学などの多くのの研究分野にわたっており、本報告会の開催によって異分野との融合による新しい研究テーマの発掘につながることが大きく期待される。
これらの研究分野における新しい融合的研究課題の創成は、まさに生存圏研究所が主導してきた生存圏科学そのものであると言える。特に、ミッション1-環境診断・循環機能制御、およびミッション4-循環材料・環境共生システム、に関係が深い。また、専門委員会・国際アドバイザリー委員にも本研究集会に参加いただくことによって、生存圏科学の国際的認知度の向上にも大きく貢献している。

プログラム

午後1時:開会挨拶/今年度の活動概要の紹介 
大村 和香子(京都大学生存圏研究所)
午後1時10分~2時:課題番号11, 04, 01~02の発表
11 CLTの生物劣化における特徴と保存処理の効果
研究代表者:広島大学工学研究科  森 拓郎
04 環境と調和した木材保存法の開発
研究代表者:京都大学生存圏研究所 大村和香子
01 フルフリルアルコール処理スギ材の生物劣化抵抗性
研究代表者:奈良県森林技術センター 増田  勝則
02 シロアリ貫通阻止性能を備えたサーキュラーエコノミー対応型造粒材料の開発
研究代表者:京都大学農学研究科 簗瀬 佳之
休憩 午後2時~2時10分
午後2時10分~3時:課題番号03, 05~07の発表
03 糸状菌シトクロームP450モノオキシゲナーゼ遺伝子組み換え酵母により生産されるテルペノイドを用いた抗蟻成分の探索
研究代表者:宮崎県木材利用技術センター  須原 弘登
05 保存処理および保存処理と塗装を併用した木質材料の耐久性評価
研究代表者:(地独)北海道道立総合研究機構 伊佐治 信一
06 温泉成分によるシロアリ忌避効果の検証
研究代表者:大阪公立大学  石山 央樹
07 高湿環境下における保存処理木材に接する金物類の腐食評価
研究代表者:大阪公立大学  石山 央樹
休憩 午後3時~3時10分
午後3時10分~4時:課題番号08~10, 12の発表
08 木片腐朽過程を考慮した木片混じり粘土の長期力学特性の把握
研究代表者:名古屋大学・工学研究科 中野 正樹
09 植物由来成分によるシロアリ誘引効果
研究代表者:秋野 順治  京都工芸繊維大学
10 銅系接合具の木材防腐防蟻効果の野外検証試験
研究代表者:富山県・農林水産総合技術センター・木材研究所 栗﨑 宏
12 生物劣化を受けた木造接合部の強度性能評価
研究代表者:宮崎県・木材利用技術センター  中谷 誠
午後4時:総合討論
午後4時30分:閉会

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2022年9月15日作成,2023年4月4日更新

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