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第485回生存圏シンポジウム
第12回東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて

更新日: 2022/12/09

開催日時 2022(令和4)年12月6日(火)10:00~7日(水)14:35
開催場所 京都府とオンラインとの併催
京都会場:京都リサーチパーク G会議室(JR丹波口駅より徒歩5分)
主催者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏電磁環境探査分野)
杉山暁史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
谷垣実 (京都大学複合原子力科学研究所)
申請代表者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏電磁環境探査分野)
所内担当者 上田義勝 (京都大学生存圏研究所宇宙圏電磁環境探査分野)
杉山暁史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
関連分野 生存圏科学、放射線工学、情報学、工学、植物科学、放射線計測学、社会学、土壌学。

概要

生存圏研究所においては震災関連の研究報告を、生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」として毎年開催している。今回も複合原子力科学研究所との共同で開催した。

目的と具体的な内容

2011年3月の東日本大震災に関するシンポジウムとして、これまで合計11回の生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」を毎年開催し、総計約730名の参加者があった。今年度は京都での現地開催・オンライン併催として開催した。現地会場はコロナ感染対策を行いつつ開催した。また、これまでと同様に、複合原子力科学研究所において開催している第10回「原発事故被災地域における放射線量マッピングシステムの技術開発・運用とデータ解析に関する研究会」として共同開催を行った。令和4年度は、継続研究としての成果を新潟大学、高知工科大学、福島大学から発表があった。今年も学生発表もあった事もあり、新しい視点からの議論も数多く行われた。また、企業からの講演や参加も多く、分野としても農学・工学・情報学・経済学的観点からの講演や議論が幅広く行われ、分野融合型のシンポジウムとして特色ある開催を2日間に渡り開催する事が出来た。令和4年度においてはデモ体験として、歩行サーベイシステム(KURAMA)の展示や、VRによるマッピングデータの実体験などもあった。参加者としては関連大学からの参加の他、企業からの参加、研究機関、都道府県自治体などからの参加もあり、オンライン参加も含めると98名の大変盛況な参加となった。また、共同開催にすると名称が長くなる事から、今年度も研究会名称を用いて案内を行っている。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

生活圏を脅かす要員の一つとなりうる事故で、特に原発の事故に対しては、放射性物質の拡散などの情報が中々得られない不安定な状況になりやすく、地道な研究活動により、人類生存圏の安心・安全な社会を構築して行かなくてはならない。本研究集会では、これまで福島県の現状と復旧・復興に向けた支援研究の取り組みを継続して発表し、生存圏科学のコミュニティに現地の正しい情報を伝えることに取り組んできている。ここ数年は、福島復興や防災・減災をキーワードとした非常に幅広い分野からの発表が多く、学際融合・国際連携型の重要なシンポジウムとして開催できている事からも、継続開催の要望も多い。そのため、今後ますますの継続発展研究となることが予想される。また、本研究集会に関連して、小中高校生を対象とした震災関連の出張授業も継続して開催している。

  • 亀岡市の吉川小学校(4、5年生)にて出前授業の予定(12/18)
  • 子どもの好奇心をくすぐる体験授業「出前・受入授業」、亀岡市立東別院小学校(1、2、3年生17人)、京都府、2022/11/7
  • 子どもの好奇心をくすぐる体験授業「出前・受入授業」、亀岡市立ひえ田野小学校(4年生13人)、京都府、2022/10/19
  • 令和4年度小中学校教員理科研修(京都府教育委員会主催)、2022/7/26

プログラム

2022/12/6(火)10:00~17:10

10:00 開会挨拶
セッション1
10:05 申文浩(福島大学食農学類)
営農再開地域における遠隔監視カメラを用いた獣害対策の試み
10:40 辰野宇大(福島大学環境放射能研究所)
福島県高瀬川流域の河川水、および森林土壌の放射性セシウム濃度に対する高濃度放射性セシウム含有微粒子の寄与
11:15 二瓶直登(福島大学食農学類)
コシアブラの経年変化
11:50 休憩
セッション2
12:50 井上広海(福島環境創造センター)、武宮博(JAEAシステム計算科学センター)
福島県内空間線量率の経時変化傾向の分析
13:25 角山雄一(京都大学環境安全保健機構)
富岡町における体験と放射線影響推定モデルの構築
14:00 田中孝典(島根県原子力環境センター)
拡散計算結果を用いた放出条件によらないモニタリング結果の面的評価とツールの開発など島根県の取り組みについて
14:35 後藤淳(新潟大学研究推進機構)
自動車走行サーベイシステムASURAの調査結果の紹介2022
15:10 松浦隆弘(松浦電弘社)
KURAMAの紹介
15:20 休憩
セッション3
15:35 遠藤瞭(新潟大学)
常磐自動車道における放射性セシウム深度分布の研究
16:10 木名瀬栄(JAEA)
UNSCEAR 2020/21 Dynamics Model of Ambient Dose Rates

2022/12/7(火)10:00~14:35

セッション4
10:00 石本帆乃(福島大学食農学類)
福島第一原発事故が請戸川土地改良区に与えた影響と現状
10:35 錦織達啓(農研機構東北農研)
河岸の空間線量率の時空間変動に対する出水の影響
11:10 藤村恵人(農研機構東北農研)
圃場一筆内における土壌中放射性セシウム濃度の変動
11:45 休憩
セッション5
12:45 水野義之(関西外国語大学)
放射線量率を含む身近な環境データの連続測定で何が分かるか ~文系大学での「IoT・データ科学」の授業実践の可能性~
13:20 百田佐多生(高知工科大学環境理工学群)
CsI検出器を用いた水田土壌中の放射性セシウム分布の推定技術;現状報告
13:55 熊澤蕃(元JAERI/JAEA前身)、豊田亘博(豊田放射線研究所)、加藤和明(先端課題研究所)
1FNPP事故の関連データに見られる時間減衰現象に関するモデル検討
14:30 谷垣実(京都大学複合原子力科学研究所)
KURAMA-IIの開発と展開の現状
14:30 閉会挨拶

Symposium-0460a

Symposium-0460b

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2022年9月14日作成,2022年12月9日更新

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