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第276回定例オープンセミナー
微生物による樹木分解機構の基礎研究
~樹木利用に関する応用研究を目指して~

更新日: 2021/11/29

開催日時 2021(令和3)年12月15日(水) 12:30–13:20
開催場所 オンライン(Zoom)
発表者 堀千明(北海道大学大学院工学研究院・助教)
関連ミッション ミッション4 循環材料・環境共生システム
ミッション5 高品位生存圏

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オープンセミナー事務局: rish-center_events@rish.kyoto-u.ac.jp
開催日当日午前10時までにご連絡ください。

要旨

地球上の再生可能な炭素源のほとんどが植物中に存在し,近年その資源量の豊富さから植物バイオマスの高度利用が強く求められています.きのこに代表される木材腐朽菌は単独で植物を完全分解できることから,腐朽菌による植物バイオマス生分解機構の解明は,生態系での炭素循環に加え,バイオマスからの有用物質への変換利用を考える上で非常に重要だと考えられています.2004年にモデル腐朽菌のゲノム配列情報が開示されプロテオーム解析が可能になると,今まで主要な酵素を一つずつ単離していた頃には想定していなかった様々な酵素が協調して植物分解を進めている可能性が示唆されました.我々は,多様な腐朽菌を対象に,各植物成分に対する遺伝子応答をゲノム情報を利用して解析することで,腐朽菌グループが保有する植物分解メカニズムの多様性を明らかにすべく研究を進めてきました.特に針葉樹分解に関して詳細な酵素分解が明らかになってきました。さらに,最近では生態系内で実際に植物分解を担っている微生物群やそれらが生産する分解酵素メカニズムの全体像を世界に先駆けて明らかにしました.このような研究は新規バイオマス分解酵素や代謝経路の発見へと繋がる可能性があります.

本セミナーでは以上の基礎研究成果と共に、微生物酵素利用や樹木分解の効率化に関する研究についてもご紹介したいと思います.

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2021年11月29日作成

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