MUレーダーについて

MUレーダーは中層大気(Middle Atmosphere)と超高層大気(Upper Atmosphere)を観測するために作られた大型大気観測レーダーです。 さらに下層の対流圏も詳細に観測することができます。世界最高性能かつアジア域最大の大気観測レーダーで、 1984年の完成以来「全国共同利用装置」として国内外の研究者に利用され、気象から超高層にいたる地球大気変動の解明に貢献しています。

大気レーダー観測の利点

●広範囲の高度を同時に観測できます。
●時間的に連続観測が可能です。
●天候に左右されずに常時観測可能です。


MUレーダー観測の特徴

さらにMUレーダーでは、各アンテナ素子に取り付けた合計475台の
半導体小型送受信機(TRモジュール)群で送受信を行うことにより、
●電波のビームを任意の方向にすばやく向けることで、風(大気の運動)や乱流の立体構造がわかります。
●アンテナや送受信機の各部をコンピュータで電子制御することで種々の複雑な観測法を
  瞬時に切り替えて観測することが可能です。



MUレーダーと他の測器の観測領域


アンテナビーム走査の原理



MUレーダー観測強化システム

MUレーダーの大幅な性能向上を目指して、2004年2月に「MUレーダー観測強化システム」を導入しました。
最新のIT技術を応用したデジタル受信機を、世界最高性能のMUレーダーに適用し、IT・MUレーダーを実現しています。
このIT・MUレーダーにより、大気諸現象の微細な内部構造を立体イメージング観測し、地球環境変化の基礎過程の解明に貢献します。



MUレーダー系統図(観測強化システム導入後)
超多チャンネルデジタル受信システム部

占有周波数帯域幅を3.5MHzに拡大することにより最小パルス幅0.5μs(高度分解能75m)での観測を可能とし、さらに受信系を29ch(アンテナ25群+アナログ信号合成器4系統)にすることにより、乱流等の微細構造を観測することが可能です。

低損失信号伝送部

電圧定在波比(VSWR)1.5以上の286本(開口2500㎡に相当)のアンテナ放射器を新品に交換し、さらに偏波切替器に使用されていた機械式リレーを除去し偏波切替を完全電子化することにより、伝送ロスの軽減を図っています。

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