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研究内容

私たちの研究グループでは、成層圏オゾン破壊、地球温暖化、地上の大気汚染などの大気環境問題をターゲットにして、スタッフ個々が独自の研究手法を武器として、グローバル、ローカル、ミクロな観点から多角的に研究を展開しています。

塩谷教授 世界最高感度を有する人工衛星搭載センサーや、ゾンデ観測などによる、グローバルな大気環境変動の研究。
高橋准教授 先鋭的なレーザー計測技術を基盤とした、森林生態系と大気環境の相互リンクに関する研究。

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ISS_rev
SMILESは、2009年に日本の宇宙ステーション補給機(HTV)を利用して打ち上げられ、国際宇宙ステーション (ISS)にある日本の実験棟(JEM)「きぼう」に取り付けられました。超伝導技術(4K冷却機)を利用した超高感度サブミリ波リム放射観測によって、 オゾンやその他の大気微量成分(ClO, HOx, NOx, BrO等)のグローバルな高精度データを取得しています。これによって、オゾン破壊にかかわる化学反応過程をより定量的に論議することが可能となり、さら に成層圏大気中の微量分子についての地球規模の分布と変化を明らかにすることができると期待されます。
関連リンク: JEM/SMILES (JAXA)

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SONDE1
地球温暖化やオゾンホールなど大気質変動を考える上で、対流圏-成層圏物質交換過程の解明は重要な課題です。その実態把握にあ たって、人工衛星データはそれなりな力を発揮しますが、 対流圏界面付近の微細構造を捉えようとするとそれに見合う鉛直分解能がないという弱点も持っています。この弱点を補うのが、素朴ではありますが地上からの 観測であり、グローバルな現象といえども素過程にまで立ち入って現象を理解しようとしたとき、定点ながら精度の高い観測とを組み合わせて初めてそれが可能 になるのだといえます。そういった観点から日本国内および外国の研究者と共同で十数年前から赤道太平洋域におけるオゾン・水蒸気観測を実現しています。
関連リンク: SOWER/Pacific稲飯洋一さん(元ミッション専攻研究員/現東北大学・助教)による海外での観測の紹介記事 (PDF, 1.8 MB)

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紫外・可視から赤外域における先端的なレーザー計測技術を基盤として、大気微量成分を高感度計測する技術の開発を行っています。 二酸化炭素やメタンなどの温室効果気体とその安定同位体、大気質に影響を及ぼす窒素酸化物や硫黄酸化物などが対象です。また、開発した機器や手法を用い て、森林生態系と大気との間で交換されるガス交換フラックスのフィールド観測も行っています。フィールド調査地は、国内のみならず海外にもあります。こう した研究は、温室効果気体の動態に関わる炭素循環の解明のため、非常に重要です。
一方、自然起源あるいは人為起源の大気微量成分は、大気中に放出されると、太陽光の存在下で酸化されて変質を受けます。それらには、対流圏オキシダント やエアロゾルの生成に関わる物質も含まれます。私たちはレーザー技術を用いて、大気微量成分の化学反応速度定数や反応生成物の同定などを行うラボ実験も進 めています。
関連リンク:高橋准教授が作成したページ

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森林生態系は、強力な温室効果ガスであるメタンの吸収源と認識されていますが、地上観大気HP(坂部)-2測に基づく実態把握が進んでいません。私たちは、微気象学的手法により、森林樹冠上で、森林と大気間のメタン交換量の観測を行っています。併せて、メタン交換量の変動プロセスを解明するために、森林生態系を構成する、地表面、葉、幹におけるメタン交換量を観測しています。温帯、亜寒帯、熱帯の森林で、これらの長期連続的な観測を行い、森林タイプごとのメタン交換量の変動幅、環境応答性が明らかになってきました。地上観測から得られた知見は、陸域生態系炭素循環モデルの精度向上に役立ち、全球のメタン収支推定の精度向上につながります。

 

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