Research Institute for Sustainable Humanosphere

第362回生存圏シンポジウム
大気-森林-土壌循環ワークショップ

開催日時 2017(平成29)年11月21日(火)13:00–17:15
開催場所 京都大学宇治キャンパス総合研究実験1号棟 HW525
主催者 高橋けんし (京都大学生存圏研究所大気圏環境情報分野)
杉山暁史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
申請代表者 高橋けんし (京都大学生存圏研究所大気圏環境情報分野)
杉山暁史 (京都大学生存圏研究所森林圏遺伝子統御分野)
関連ミッション ミッション1 環境診断・循環機能制御
関連分野 大気化学,植物生理学,微生物生態学など。

概要

ミッション1「環境診断・循環機能制御」では大気圏、森林圏、土壌圏の物質循環に関わる植物微生物群の機能解明に取り組んでいる。本ワークショップでは、所内および学外から8名の講演者を招待し、最近の研究トピックスを含みつつ、互いに“他圏”および“多圏”を意識した、新しい物質循環研究の夢を熱く語って頂いた。

目的と具体的な内容

本ワークショップでは、生存圏研のミッション1「環境診断・循環機能制御」を念頭に置き、個々の所属学会ではなかなか出会う機会のない「大気」「森林」「土壌微生物」の研究者が集まり、各々の領域での先端的な研究を“生存圏の物質循環”という視点に広げてシームレスにとらえることを目指した。参加者がホームグラウンドにしている学会は、大気化学会や微生物生態学会、農業気象学会、森林学会など、多岐に亘っていた。個別の所属学会ではなかなか難しい、他分野の方との情報交換を通じて、ミッション1に関わる新しいディシプリンの重要性をあらためて認識・共有できる良い機会となった。出席者からも今回の機会を設けたことについて、ポジティブな意見が多かった。講演者のほか、大学院生の参加もあった。参加者総数は15名とコンパクトであったが、当初の時間割を超過するほどの活発な質疑があった。今後も、ミッション1に関連するワークショップを積極的に開催していきたいと考えている。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

炭素や窒素等、様々な物質が大気圏‐森林圏‐土壌圏を循環するが、植物や微生物はこれらの循環において重要な役割を担う。とりわけ、本中期計画からのミッション1では、大気-森林のリンケージという視点に加えて、土壌圏を組み込むことで、大気から植物、そして、微生物の役割をも含めた、新たな視点での循環機能の解明を目指している。本ワークショップで議論した内容は、ミッション1が目指す内容の核心に当たる部分であり、生存圏科学の発展に必須のものであると言える。今回のワークショップでは、所属する学会の異なる大気、森林、土壌の研究者が一堂に会して議論を行っており、“他圏”および“多圏”を跨いだ交流が進むことが期待される。こうした分野横断的なコミュニティーの形成は、生存圏科学における新たなディシプリンの創出にも少なからず貢献しうるものと考えている。

プログラム

13:00–13:15 はじめに(高橋けんし)
13:15–13:40 熱帯樹木による塩化メチル放出量の規定要因
斉藤拓也(国立環境研)
13:40–14:05 樹木を介した土壌圏から大気圏へのメタン放出
坂部綾香(大阪府立大)
14:05–14:30 カラマツ林におけるテルペン類放出とテルペン類酸化由来二次有機エアロゾル生成の制御要因の解明
望月智貴、谷晃(静岡県立大)
14:30–14:45 休憩
14:45–15:10 森林生態系における根系の炭素放出の解明
牧田直樹(信州大)
15:10–15:35 スギが土をはぐくむ力は土しだい
谷川東子(森林総研)
15:35–16:00 水稲根圏における原生生物の生態と機能
村瀬潤(名古屋大)
16:00–16:15 休憩
16:15–16:40 植物微生物群が大気微量成分の循環に果たす役割 ~水素を例に~
菅野学(産総研)
16:40–17:05 根圏での植物二次代謝産物の運命と機能
杉山暁史(京都大)
17:05–17:15 閉会挨拶(杉山暁史)

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2017年11月28日作成

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