Research Institute for Sustainable Humanosphere

第233回生存圏シンポジウム
第7回MUレーダー・赤道大気レーダーシンポジウム

開催日時 2013/09/12(木) 11:00–18:40 - 2013/09/13(金) 10:00–17:00
開催場所 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 橋口浩之 (京都大学生存圏研究所レーダー大気圏科学分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 地球物理・気象・気候・リモートセンシング・情報通信。

場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階

http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ear/sympo.html

目的と具体的な内容

MU レーダーは滋賀県甲賀市信楽町に位置する中層・超高層及び下層大気観測用 VHF 帯大型レーダーで、1984 年の完成後すぐから全国国際共同利用に供されてきた。2003 年度に「MU レーダー観測強化システム」が導入され、レーダーイメージング観測などの機能向上が図られている。一方、インドネシア共和国西スマトラ州に位置する赤道大気レーダー(EAR)は、2000 年度末に完成した大型大気観測用レーダーで、2005 年 10 月から EAR とその関連設備の全国国際共同利用を行っている。本研究集会では、共同利用により得られた研究成果のほか、大気レーダー・大気科学に関連する研究成果や計画について報告・議論することを目的とする。

2011 年度まで MU レーダーシンポジウム、赤道大気レーダーシンポジウムとして別々に研究集会を開催してきたが、両レーダーの連携した共同利用研究を一層促進するために、2012 年 6 月に両共同利用委員会を統合したことを受けて、前回より MU レーダー・赤道大気レーダーシンポジウムとして開催している。本シンポジウムでは、33 件の発表が全て口頭発表で行われ、1 件当り 20 分の時間を取り、十分な議論を行うことができた。また、発表内容を記録に残すため、プロシーディング集を印刷・刊行した。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本シンポジウムは、生存圏研究所が掲げる 4 つのミッションのうち、主としてミッション 1 「環境計測・地球再生」に、一部ミッション 3 「宇宙環境・利用」に関連するものである。生存圏研究所では、生存圏科学の重要地域の一つとして低緯度赤道域に注目し、大気科学の分野において、長年に渡ってインドネシアとの研究協力を進め、赤道大気レーダーを設置しインドネシア航空宇宙庁(LAPAN)との協力のもとで運営している。また、信楽 MU 観測所では国内の大気環境計測の重要地点として、MU レーダーを中心として様々な測器の開発、観測実験が実施されている。本シンポジウムでは、MU レーダー・赤道大気レーダーを中心として中緯度・赤道熱帯域で進行中の生存圏科学に関する研究活動の活発な議論が展開された。2 日目午後には国際レーダーネットワークに関する特別セッションが開催され、国際的なレーダーネットワークにおける MU レーダー・赤道大気レーダーの重要性が再認識された。

プログラム

9月12日

   座長: 橋口浩之
11:00–11:10 あいさつ
MUレーダー/赤道大気レーダー全国国際共同利用専門委員長 山本衛
11:10–11:30 気象レーダーで見た2012年5月6日北関東竜巻の実態
石原正仁 (京大CPIER・GCOE-ARS)
11:30–11:50 MUレーダー高時間分解能観測に基づいた積雲対流の内部構造
柴垣佳明 (大阪電通大)・橋口浩之 (京大RISH)・Hubert Luce (Toulon 大)・山中大学 (JAMSTEC)・深尾昌一郎 (京大)
11:50–12:10 MUレーダーおよびBLR観測から推定された雨滴粒径分布とMRR観測との比較
北川貴庸・下舞豊志・古津年章 (島根大)・橋口浩之 (京大RISH)
12:10–12:30 Ku衛星電波の降雨減衰特性と上空および地上風速との関係
前川泰之・柴垣佳明 (大阪電通大)
 
12:30–13:30 昼食
 
   座長: 柴垣佳明
13:30–13:50 1.3GHz 帯レンジイメージング大気レーダーによる大気境界層内の高分解能観測
橋口浩之・山本真之・GAN Tong・NoorHafizah Binti Abdul Aziz・山本衛 (京大RISH)・中城智之 (福井工大)・岡本創 (九大応力研)
13:50–14:10 Accuracy assessment of spectral parameters of range-imaging wind profiler radars
Tong Gan・Masayuki K. Yamamoto・Hiroyuki Hashiguchi・Mamoru Yamamoto (京大RISH)・Hajime Okamoto (九大応力研)
14:10–14:30 Synergistic use of MST radars and Radio Occultations for identifying and quantifying turbulence in the free atmosphere
Lakshmi Kantha (Colorado大/京大RISH)
14:30–14:50 山岳辺縁部で発生するおろし風の数値シミュレーション
東邦昭・古本淳一・橋口浩之 (京大RISH)
 
14:50–15:05 休憩
 
   座長: 東邦昭
15:05–15:25 インドネシア・ジャカルタ首都圏における豪雨出現の経年変動
浜田純一 (首都大)・森修一・伍培明・服部美紀・山中大学 (JAMSTEC)・松本淳 (首都大)・Urip Haryoko (BMKG, インドネシア)・Sopia Lestari・Fadli Syamsudin (BPPT, インドネシア)
15:25–15:45 Study on orographic precipitation in West Sumatra based on an X band Doppler radar observation
Wendi Harjupa・T. Shimomai・T. Kozu (島根大)・M. Kawashima・Y. Fujiyoshi (北大低温研)
15:45–16:05 VPREX2010による中部ベトナム降水の研究荻野慎也 (JAMSTEC・神戸大)・伍培明・遠藤伸彦・久保田尚之・服部美紀 (JAMSTEC)・松本淳 (JAMSTEC・首都大)・Esperanza O. Cayanan・Nathaniel T. Servando (フィリピン大気地球物理宇宙局)・Tran Quang Chu・Nguyen Van Tue (ベトナム水文気象局)
16:05–16:25 大気・海洋・河川重力波レーダー (試論)
山中大学 (MCCOEPO/BPPT, RIGC/JAMSTEC, 神大理)
 
16:25–16:40 休憩
 
   座長: 下舞豊志
16:40–17:00 ディジタルビーコン受信機網による低緯度電離圏観測の現状
山本衛・Kornyanat Watthanasangmechai (京大RISH)
17:00–17:20 インドネシア及びマレーシアにおけるGPS電離圏観測
大塚雄一・大松直貴・塩川和夫 (名大STE)・Suhaila M Buhari・Mardina Abdullah (UKM, マレーシア)・Prayitno Abadi (LAPAN, インドネシア)・斉藤享 (電子航法研)
17:20–17:40 Three dimensional tomography of ionosphere using GPS and evaluation
Gopi Seemala・Mamoru Yamamoto (京大RISH)・Akinori Saito (京大理)・Chia-Hung Chen (National Cheng Kung Univ., 台湾)
17:40–18:00 観測ロケットによる中規模伝搬性電離圏擾乱に関する電界観測
加藤寛大 (京大RISH)・石坂圭吾 (富山県大・工)・横山竜宏 (NICT)・山本衛 (京大RISH)
18:00–18:20 GEONET リアルタイムデータを用いた電離圏擾乱リアルタイムモニタについて
斎藤享・吉原貴之 (電子航法研)・山本衛 (京大RISH)
18:20–18:40 NICTにおける大気圏電離圏結合モデルの開発
横山竜宏・陣英克・品川裕之(NICT)
18:45–20:00 懇親会

 

9月13日

   座長: 濱田純一
10:00–10:20 HARIMAU2010で観たジャカルタにおける日周期降水の南北振動と局地風循環
森修一・服部美紀 (JAMSTEC)・濱田純一 (首都大)・勝俣昌己・伍培明・遠藤伸彦 (JAMSTEC)・妻鹿友昭 (京大理)・田畑悦和 (防衛省)・橋口浩之 (京大RISH)・田上雅浩・一柳錦平 (熊大)・Ardhi A. Arbain・Reni Sulistyowati・Sopia Lestari (BPPT, インドネシア)・Timbul Manik (LAPAN, インドネシア)・Fadli Syamsudin (BPPT, インドネシア)・山中大学 (JAMSTEC)
10:20–10:40 Variability of Ciliwung River Water Level due to Diurnal-Cycle Rainfall: Model Calculations based on Radar Observations
Reni Sulistyowati (神大/BPPT, インドネシア)・Ratih Indri Hapsari (神大)・Hamada Jun-Ichi (首都大)・Fadli Syamsudin (BPPT)・Shuichi Mori (JAMSTEC)・Satoru T. Oishi (神大)・Manabu D. Yamanaka (神大/JAMSTEC/BPPT, インドネシア)
10:40–11:00 福井工業大学ウィンドプロファイラレーダーによる北陸沿岸域の局地循環
中城智之・青山隆司・加藤芳信・宇治橋康行 (福井工大)・山本真之・橋口浩之 (京大RISH)
 
11:00–11:15 休憩
 
   座長: 中城智之
11:15–11:35 EOS/MLSデータに基づく成層圏・中間圏における半年周期振動の解析
大羽田剛史・廣岡俊彦 (九大院理)
11:35–11:55 熱帯インド洋で観測された赤道ケルビン波とn=0東進慣性重力波にともなう巻雲変動
鈴木順子 (JAMSTEC)・藤原正智 (北大環境)・西澤智明 (国立環境研究所)
11:55–12:15 CTOP雲頂データを用いた熱帯中上部対流圏に広がる雲の解析
西憲敬 (福岡大理)・濱田篤 (東大・大気海洋)・広瀬民志 (CEReS)
12:15–12:35 赤道ライダーによる雲の長期観測および対流圏界面領域オゾン観測
阿保真・長澤親生・柴田泰邦 (首都大)
 
12:35–13:30 昼食
 
   特別セッション「国際レーダーネットワーク」 (1)
座長: 橋口浩之
13:30–13:50 南極大型大気レーダー計画: 初期観測結果
佐藤薫 (東大)・堤雅基 (極地研)・佐藤亨 (京大)・中村卓司 (極地研)・齊藤昭則 (京大)・冨川喜弘・西村耕司 (極地研)・高麗正史 (東大)・山岸久雄・山内恭 (極地研)
13:50–14:10 Japanese EISCAT activities in northern Scandinavia and Svalbard
S. Nozawa (名大STE)・H. Miyaoka・Y. Ogawa・S. Oyama・T. Nakamura (NIPR)・R Fujii (名大STE)
14:10–14:30 EISCAT_3D計画の現状と日本が目指すサイエンス
宮岡宏 (NIPR)・野澤悟徳 (名大STE)・小川泰信 (NIPR)・大山伸一郎 (名大STE)・中村卓司 (NIPR)・藤井良一 (名大STE)
14:30–14:50 The AMISR Radars (PFISR and RISR)
Craig Heinselman (EISCAT Scientific Association, formerly SRI International, 米)(代読: 小川)
 
14:50–15:10 休憩
 
   特別セッション「国際レーダーネットワーク」 (2)
座長: 山本衛
15:10–15:30 Overview of Indian MST Radar and Co-located Facilities
Sanjay Kumar Mehta (NARL, インド)・Toshitaka Tsuda (京大RISH)・M. Venkat Ratnam・T.V.C. Sarma (NARL, インド)
15:30–15:50 大型大気レーダーの研究動向 —MST13の参加報告—
山本真之 (京大RISH)(代読: 橋口)
15:50–16:10 赤道MUレーダー計画
山本衛・津田敏隆・橋口浩之・山本真之・古本淳一 (京大RISH)・佐藤亨 (京大情報)
16:10–16:30 太陽地球系結合過程の研究基盤形成について
津田敏隆 (京大RISH)
16:30–17:00 総合討論
コーディネーター: 津田敏隆

 

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