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第273回生存圏シンポジウム
平成26年度DOL/LSF全国・国際共同利用研究成果報告会

日時・場所

日時: 2015(平成27)年2月23日 (月) 13:30–17:30
場所: 京都大学宇治キャンパス 遠隔会議室 (総合研究実験棟4階HW401)
主催者: 京都大学生存圏研究所
申請代表者: 吉村剛 (京都大学生存圏研究所居住圏環境共生分野)
所内担当者: 吉村剛・柳川綾 (京都大学生存圏研究所居住圏環境共生分野)

関連ミッション

関連分野

生存圏科学、木材保存学、昆虫生態学、微生物生態学、森林生態学、居住圏環境学。

目的と具体的な内容

本研究集会では、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究課題として 2014(平成26)年度に採択された 18 課題について、その研究成果を報告し、種々の分野の専門家とのディスカッションによって、より発展・深化させることを目指している。

京都大学生存圏研究所における全国共同利用研究をより一層発展ささせるためには、共同利用研究を実施している研究者どうしが互いの研究成果について真摯に討論しあい、研究の深化とネットワーク化を進めることが必要である。本シンポジウムでは 18 課題の研究成果が報告され、各課題の将来の方向性や共同利用のありかたについて討論された。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

上述したように本研究集会では、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究課題として 2014(平成26)年度に採択された課題について、その研究成果を報告し、種々の分野の専門家とのディスカッションによって、より発展・深化させることを目指している。

このことによって、木質科学、微生物工学、生態学などにおけるコミュニティー全体の研究の発展をサポートすることができるとともに、異分野の研究者との交流によって、新しい研究テーマの発掘や創成に結びつくことが期待される。また、研究課題には多くの学生も参加しており、本研究集会への参加及び発表については、教育的効果も大きい。

上述したように、DOL/LSF 全国・国際共同利用研究は、木質科学、微生物工学、生態学などの多くのの研究分野にわたっており、本報告会の開催によって異分野との融合による新しい研究テーマの発掘につながることが大きく期待される。

これらの研究分野における新しい融合的研究課題の創成は、まさに生存圏研究所が主導してきた生存圏科学そのものであると言える。特に、ミッション 1—環境計測・地球再生、およびミッション 4—循環型資源・材料開発、に関係が深い。また、専門委員会・国際アドバイザリー委員にも本研究集会に参加いただくことによって、生存圏科学の国際的認知度の向上にも大きく貢献している。

プログラム (研究課題および発表者)

13:30–13:35開会挨拶
13:35–15:25課題番号10,02~09の発表
  • シロアリに対する新しい防蟻剤の開発
  • 腐朽過程を考慮した木片混じり土の力学特性の把握
    中野正樹
  • 枝葉粉末のシロアリ忌避効果の確認
    伊藤貴文
  • セシウムがシロアリおよびシロアリ腸内共生微生物叢におよぼす影響の解析
    青柳秀紀
  • 人工乾燥における高温低湿処理が木材の耐シロアリ性に及ぼす影響
  • 温帯の土壌生態系におけるシロアリの役割
  • 未利用農産廃棄物を原料とする住宅用ボード類の生物劣化抵抗性評価
  • 金属ナノ粒子を用いた防蟻処理技術の開発
  • 木材の生物劣化の非破壊診断技術の開発
    簗瀬佳之
15:25–15:35休憩
15:35–17:25課題番号01,11~18の発表
  • 振動・音響的アプローチによるシロアリの挙動制御に関する実験的研究
    富来礼次
  • 熱処理あるいはヒノキ精油塗布スギ材の耐久性
    市原孝志
  • 大型木造の接合部における生物劣化を評価するための基礎的研究
  • 間伐材等林地残材のシロアリによる劣化促進
    須原弘登
  • 簡易で効果的なシロアリ検出法の開発
    増田勝則
  • 蟻害を受けた木質接合具の残存耐力に関する実験的研究
    拓郎
  • 合成木材の屋外耐久試験
    小澤雅之
  • 外来木材害虫アメリカカンザイシロアリに対する表面処理した木材保存剤の耐シロアリ性評価
  • 高湿環境化における保存処理木材に接する金物類の腐食評価
    石山央樹
17:25閉会挨拶