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第173回生存圏シンポジウム
生存圏におけるきのこの多様な働き

日時・場所

日時: 2011(平成23)年3月23日 (水) 13:00–17:40
場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
主催者: 京都大学生存圏研究所
申請代表者: 服部武文 (京都大学生存圏研究所森林代謝機能化学分野)

関連ミッション

関連分野

森林代謝機能化学分野、バイオマス変換分野。

目的と具体的な内容

きのこは、食品として私たちの生活に潤いを与えているのみならず、生物多様性の維持、地球温暖化・重金属汚染の防止等、に働いていることが知られている。したがって、このような機能は持続的な生存圏の確立のため応用する事ができると考えられる。本シンポジウムでは、きのこに関する基礎から応用にわたる研究成果を紹介し、きのこの多面的な働きについて幅広い知識を共有するとともに、持続的な生存圏の確立に向けきのこの機能を応用する意識を共有する。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

特用林産物として大きな産業規模を持つ、食品としてのきのこの開発の現状を、企業の研究者にお話しいただいた。豊かな人間生活圏形成に果たすきのこの働きを学習した。

さらに、植物を養うきのこの働きや、その機能を果たすために重要性が高い物質(シュウ酸)に関し学習し、森林圏の生物多様性の維持に果たすきのこの働きを学習した。

また、住宅の構造部材を不朽するきのこの機能に関し学習し、安全な人間生活圏を達成するために駆除しなければならないきのこに関し学習した。

応用的な観点として、低炭素社会形成のため、きのこが分泌する酵素を用いた、効率的なバイオマス変換への応用に関し学習した。

上記全てのきのこの機能を増強させ、応用するために必要とされる、きのこの形質転換技術の開発の現状に関し学習した。

以上、人間生活圏、森林圏の持続的な発展、低炭素社会の形成に応用しうる、きのこの機能に関し基礎から応用に至る幅広い話題に関し、知識を共有できた。

各公演に際しては、比較的長い時間の討論の時間を設けたため、演者同志も打ち解けあい、幅広いコミュニティを形成することができた。

プログラム

13:00~13:10開会挨拶
 
13:00~13:50産業としてのキノコ栽培 —キノコ生産の現状と商品開発について—
日下部克彦 (タカラバイオ(株))
13:50~14:30食用キノコのトランスクリプトーム解析
敦 ((株)雪国まいたけ)
 
14:30~14:40
 
14:40~15:20シイタケ栽培廃液に含まれる酵素(ラッカーゼ等)の解析とその応用
佐藤利次 (北見工業大学)
15:20~15:40木材腐朽きのこの形質転換とプロモーターアッセイ
本田与一 (京都大学生存圏研究所)
 
15:40~15:50
 
15:50~16:30植物を養う菌類・きのこの話
大和政秀 (鳥取大学)
16:30~16:50きのこが分泌するシュウ酸のはたらき
服部武文 (京都大学生存圏研究所)
16:50~17:30木材保存をめぐる木材腐朽菌と防腐剤の攻防 —銅耐性菌の存在—
酒井温子 (奈良県森林技術センター)
 
17:30~17:40閉会挨拶

Symposium-0173ポスター PDF ファイル (3 398 684 バイト)