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全国共同利用化に向けた第7回生存圏シンポジウム
木の文化と科学
—自然科学と人文科学の接点を探る—

日時・場所

日時: 2005(平成17)年2月24日 (木) 10:00–17:00
場所: 京都大学生存圏研究所 木質ホール3階
担当者: 伊東隆夫 (京都大学生存圏研究所バイオマス形態情報分野)

目的・内容

全国共同利用に向けた活動のひとつとして,材鑑を中心にした木質文化に関する共同研究が進められてきた。すなわち、木質資源標本のデータベース、古建築材のデータベース、遺跡出土木材のデータベースの構築に基づいて遺跡出土木材、古建築材、木彫像などの木質文化財の調査・研究をおこなっている。これらの研究は自然科学と社会科学の境界領域的分野に属するものであり、当研究所の特異な研究活動の一つとして注目される。上記材鑑関連データベースの全国的規模での共同利用に基づいてこれらの研究を進めることの意義について討議し、問題点について整理することを目的とした。さらに、個々の研究テーマについての今後の取り組みや問題点についても同時に討議した。

関連ミッション

関連分野

生存圏科学,建築史、建築工学、考古学、美術史、林学,林産学、生物学,文化史,人文社会学。

プログラム

10:00–10:05挨拶
松本紘 (京都大学生存圏研究所)
10:05–10:15はじめに
伊東隆夫 (京都大学生存圏研究所)
10:15–11:45木製品と遺跡
  • 「原始・古代における森林資源利用システム」
    山田昌久 (東京都立大学人文学部)
  • 「遺跡出土材に見る針葉樹材利用の歴史」
    鈴木三男 (東北大学大学院理学研究科)
  • 「木の肌ざわり」
    綾部之 (京木地師: 京都木工芸(協))
11:45–13:00昼食 & 休憩
13:00–15:00仏像の木
  • 「日本の木彫像の樹種と用材観」
    金子啓明 (東京国立博物館)
  • 「中国由来の仏像彫刻の樹種同定」
    Mechtild Mertz (京都大学生存圏研究所)
  • 「御衣木について」
    江里康慧 (仏師 平安仏所)
  • 「日本の木彫像の造像技法 —特に割矧造りと寄木造りの問題を中心に—」
    根立研介 (京都大学大学院文学研究科)
15:00–15:15休憩
15:15–16:45古建築の木
  • 「視点の転換 —塗装技法研究からみた日本建築の姿—」
    窪寺茂 (奈良文化財研究所)
  • 「なぜ法隆寺は 1300 年建ち続けることができたのか —鵤寺工口伝と実際—」
    小川三夫 (宮大工 鵤工舎)
  • 「木材の経年変化の解明への試み」
    横山操 (京都大学生存圏研究所)
16:45–17:00総合討論
17:00–17:05閉会
川井秀一 (京都大学生存圏研究所)

Symposium-0007ポスター PDF ファイル (314 896 バイト)
ポスター制作: Mechtild Mertz