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第167回定例オープンセミナー資料

2013年7月17日

題目

宇宙環境を考慮した宇宙機の軌道計画
Mission Design in Consideration of Space Environment

発表者

中宮賢樹 (京都大学生存圏研究所・ミッション専攻研究員)

関連ミッション

  • ミッション 3 (宇宙環境・利用)

要旨

人類の生活圏が宇宙に拡大していくにあたり、探査によって宇宙空間の様子が徐々に解明され、近年では、それらの宇宙環境を利用(考慮)した宇宙機の軌道計画が盛んに行われている。そこで今回のセミナーでは、いくつかの例を挙げて、宇宙機の軌道計画に宇宙環境がどのように利用(考慮)されているのかを示す。

まず初めに、帯電させた衛星が地球磁場中を飛翔する時に生ずるローレンツ力を利用したスペースデブリ除去の軌道計画について述べる(図 1)。

次に、太陽の重力と地球の重力と宇宙機に作用する遠心力が釣り合う平衡点(ラグランジュ点)を利用した宇宙観測・深宇宙探査の軌道計画について説明する(図 2)。

最後に、宇宙機の太陽電池パネルの放射線帯通過による劣化を考慮した宇宙ミッション計画について解説する(図 3)。

中宮賢樹: 第167回定例オープンセミナー資料(2013年7月17日)図 1
図 1: 帯電と地磁場によって生じるローレンツ力によるスペースデブリの高度変化

中宮賢樹: 第167回定例オープンセミナー資料(2013年7月17日)図 2
図 2: Stable Manifoldを利用したラグランジュ点近傍への遷移軌道

中宮賢樹: 第167回定例オープンセミナー資料(2013年7月17日)図 3
図 3: 地球から月高度までのスパイラル軌道(放射線帯通過時間を考慮)