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第78回定例オープンセミナー資料

2008年9月17日

題目

スペースデブリ・地球接近小惑星環境計測のための軌道制御
(Orbital Control for Inspection of Space Debris and Earth Crossing Asteroids)

発表者

坂東麻衣 (京都大学生存圏研究所・ミッション専攻研究員)

関連ミッション

  • ミッション 3 (宇宙環境・利用)

要旨

軌道上に打ち上げられる衛星の数の増加に伴い、打ち上げに使われたロケットや役割を終えた人工衛星の残骸あるいは断片が地球周辺の軌道上に放置されている。これらの不要な人工物はスペースデブリと呼ばれ、人類の宇宙空間における活動にとって危険なものとなりつつある。また、地球近傍には地球接近小惑星 (Potentially Hazardous Asteroids, PHA) と呼ばれる、地球に接近する軌道を持つ小惑星が多く存在するが、PHA の中には地球と衝突する可能性があるものも存在し、地球に大きな被害を及ぼす可能性がある。近年、これらの問題に対して様々な観点から研究が行われているが、本研究ではデブリや小惑星を宇宙空間で能動的に観測探査するミッションを対象とし、制御の観点から研究を行う。宇宙機の軌道近傍には複数のデブリや小惑星が存在すると考えられるが、これまでの軌道制御の研究では、一台の宇宙機による複数の軌道へ軌道移行問題の研究を行った例は少ない。このようなミッションを考えた場合、問題が複雑化するため、効率よく最適化問題解く方法を確立する必要がある。本セミナーでは現在進めている、新たな宇宙機の軌道移行問題の解法について紹介する。

坂東麻衣: 第78回定例オープンセミナー(2008年9月17日)