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第77回定例オープンセミナー資料

2008年9月10日

題目

アカシア材の化学資源化を目指したマイクロ波およびその増感剤を利用した反応系の開発
(Development of reaction system using microwave and its sensitizer for production of chemicals from Acasia mangium.)

発表者

大橋康典 (京都大学生存圏研究所・ミッション専攻研究員)

関連ミッション

  • ミッション 2 (太陽エネルギー変換・利用)

要旨

化石燃料は現代社会に於いて重要かつ必要な資源であるが、その使用により地球温暖化等の問題が引き起こされる。さらに、限りある資源、特に偏在の顕著な石油の獲得競争は時として紛争をも引き起こす。また、食糧資源由来のバイオエタノール生産は物価の上昇や飢餓の要因となって人々の生活を苦しめる。そこで本研究ではこのような諸問題の解決を目指し、地球上で最も多くかつ広く存在し、再生可能なうえに食糧とも競合しない有機資源である木質バイオマスから有用物質を生産する手法の開発を目指している。今回のセミナーにおいては、マイクロ波加熱と外部加熱との効率の違いおよび触媒や溶媒が反応に与える影響を紹介しながら、木質バイオマスからエタノールおよび芳香族化合物を同時に生産する可能性について述べる。

大橋康典: 第77回定例オープンセミナー(2008年9月10日) 1


大橋康典: 第77回定例オープンセミナー(2008年9月10日) ブナ木粉に対する加熱処理結果

Fig. ブナ木粉に対する加熱処理結果
(a) 触媒あり、マイクロ波加熱
(b) 触媒あり、オートクレーブ加熱
(c) 触媒なし、マイクロ波加熱
(d) 触媒なし、オートクレーブ加熱

反応条件: 180 ℃、30 分
溶媒: 1-ProOH/water (1/1, w/w)