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第65回定例オープンセミナー資料

2007年12月12日

題目

芦生のブナは生き残れるか?
—天然林の長期動態調査—

発表者

安藤信 (京都大学フィールド科学教育研究センター・准教授)

関連ミッション

  • ミッション 1 (環境計測・地球再生)

要旨

京都大学芦生研究林(標高 355~959 m)は暖温帯から冷温帯の境界部に位置し、標高 600 m 以上の天然林はスギにブナなどの広葉樹が混交する。1992 年にモンドリ谷集水域に天然林の動態を調べるための大面積プロット(16 ha)が設定され、5 年ごとに全立木の直径成長や生死の観測が続けられてきた。2002 年迄の調査では、ブナ大径木の枯死が進行していることが確認された。2007 年の調査からは、この 15 年間に直径 50 cm 以上の広葉樹優占種の 3 割がナラ枯れや気象害等によって枯死していることが明らかになった。芦生の天然林はスギや亜高木種の成長によって、まだ成長を続けている。しかし、林分構造は急激に変化しつつある。

安藤信: 第65回定例オープンセミナー(2007年12月12日)