ターゲット

ターゲットは、木材からカーボン(炭素)を経て、黒鉛やダイヤモンド、カーボンナノチューブ(CNT)など炭素同素体と呼ばれる物質をつくり、そのメカニズムを明らかにすることです。
木質材料の用途開発を行っていましたが、新しい機能を発現させるのは難しく、壁にぶつかりました。
そんな時、オランダの大学で炭素繊維の微細構造を電子顕微鏡で詳しく調べる機会があり、炭化作用に注目することになったのです。
現在は、フランスの研究所とのCNT開発、生存圏研究所の宇宙圏電波科学分野と宇宙で利用する炭素材料の共同研究も行っています。
いま、二酸化炭素排出抑制のために木質バイオマスの活用が求められていますが、ほとんどが燃料として使われて終わりです。
廃棄物から新規に物質をつくることで、さまざまな木の利用を促したいと考えて研究に取り組んでいるのです。

木炭の特徴と研究例

水や空気の浄化作用、消臭・脱臭作用、調湿作用、電磁波遮断効果など、さまざまな木炭の持つ機能が注目を浴び、製品化されている。
木炭は、六角形のハチの 巣のような構造を連続的に網目状に張りめぐらせてできており、空隙と呼ばれる無数の小さな穴を含んでいる。
この隙間に水分やガスなどを吸着することで、さまざまな機能を発揮するのである。

バイオマス由来の白金代替燃料電池用電極触媒の製造方法