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2015(平成27) 年度 生存圏科学 萌芽研究 12

更新日: 2016/01/05

研究課題

セルロースナノファイバーを相分離制御に用いた塊状マクロ・メソ多孔体合成

研究組織

 代表者 早瀬元(東北大学学際科学フロンティア研究所)
 共同研究者 阿部賢太郎(京都大学生存圏研究所)
金森主祥(京都大学理学研究科)

研究概要

界面活性剤は液相中での高分子材料合成における形態や相分離制御に多用される汎用産業ケミカルであるが、水質汚染の原因となるため使用低減が求められている。乳化重合においては界面活性剤を用いないさまざまな合成法(ソープフリー乳化重合)が試みられているが、三次元構造をもつ塊状マクロ・メソ多孔体に関する検討は少ない。発泡素材よりも小さな細孔と高い比表面積をもつ塊状マクロ・メソ多孔体は、次世代の断熱材や電極材料などへの応用が期待されていが、シリカ系など一部の例外を除くと反応中に巨視的二相分離を起こしやすいため、界面活性剤なしでの合成が困難であった。

本研究では環境負荷の少ない再生材料として近年注目を集めているセルロースナノファイバー(CNF)を用いて、巨視的相分離制御手法とソープフリー重合の開発に取り組む。CNF分散液中でポリマーが重縮合する過程で起こる界面現象を解明すると同時に、既存とは異なるモルフォロジーをもつ構造体の創成を目指す。また、強靱な力学特性をもつCNFを最終生成物のポリマー骨格中に意図的に残す(複合化する)ことで、洗浄過程の簡略化や塊状マクロ・メソ多孔体特有の脆性改善を同時に試みる。

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2015年7月31日作成

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