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第301回生存圏シンポジウム
宇宙プラズマ波動研究会

更新日: 2016/01/05

開催日時 2015(平成27)年11月28日(土)13:00–21:00~29日(日)8:40–12:00
開催場所 黒部市宇奈月国際会館セレネ、宇奈月グランドホテル
主催者 成行泰裕 (富山大学人間発達科学部)
申請代表者 成行泰裕 (富山大学人間発達科学部)
所内担当者 大村善治 (京都大学生存圏研究所生存科学計算機実験分野)
関連ミッション ミッション 3 (宇宙環境・利用)
関連分野 宇宙環境・利用。

共催:SGEPSS波動分科会、URSI分科会H小委員会
 ポスター題目等の情報: https://sites.google.com/site/sgepsshadou/home

目的と具体的な内容

宇宙プラズマ波動に関する最新の研究成果について発表・議論する場を提供することを目的として、SGEPSS波動分科会、URSI分科会H小委員会の共催でタイトルのような研究集会を開催した。SGEPSS波動分科会ではこれまでも異分野間の交流や学生対象の研究集会などを行ってきたが、本年度は学生を中心とした参加者同士のより能動的な学びの機会や密度の濃い異分野間交流の場を提供するため、本年度は合宿型の研究集会を行うことになった。また、参加者へ先端研究の詳細について理解するための機会を供するため、1時間程度のチュートリアル講演を3件、20分の招待講演を6件設定した。当初予定していた海外研究者の招へいは予算の削減や国内短期滞在中の候補者の日程に合わない等の理由より行わず、国内研究者に振り替えた。

ポスターセッションでは電波応用・工学一般、データ解析・数値計算、磁気圏・電離圏、の3つのセッションを設け、22件の講演について2時間にわたり熱心な議論が交わされた。ポスター発表後は、コメントに対する自分の認識と他者の認識の比較を通じ批判に対する多角的な視点を持つことを意図し、図のようなワークシートを用いた作業を通じてポスターセッション中にオーディエンスから各発表者に渡されたコメントシートをセッション内で共有し、発表の振り返りを行った。ポスターの振り返りに当たっては、招待講演・チュートリアル講演の若手の登壇者がファシリテーターとして作業を大いに支えた。翌日の振り返りセッションでは、各セッションが作成した資料を元に改善計画の発表を行った。参加者が短期間に集中して非常に熱心に取り組んでくれたことは、合宿型で行った成果であった。

Symposium-0301
図.ポスターセッション後の振り返り用ワークシート

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

本研究集会の主題である宇宙プラズマ波動は、生存圏研究所のミッションの一つである「宇宙環境・利用」と直接関係しており、生存圏科学との関わりは大きい。本研究集会では、招待講演・チュートリアル講演を通じ、国内の関連研究者間で宇宙プラズマ波動に関する最新の研究成果をより深いレベルで共有することが出来た。これは新しい宇宙環境の開拓・利用へ向けた学術上のロードマップの形成へ不可欠な過程である。URSI-H委員会やSGEPSS波動分科会との共催や多くの大学院生・学部生の参加、及び合宿形式を通じた参加者間の密な議論・交流は、分野の垣根を超えたネットワークの形成に大きく貢献したと考えられ、生存圏科学の発展において非常に有意義なものであったと言える。

プログラム

11月28日(土)

12:00 受付開始(受付:セレネ)
13:00–13:05 アナウンス
13:05–13:25 板屋佳汰(富山県大)
S-520-29号機観測ロケットにより観測された電波伝搬特性を用いたスポラディックE層発生時の電子密度分布の推定
13:25–14:25 チュートリアル講演 松田昇也(金沢大)
プラズマ波動観測データを用いたプラズマ圏のイオン組成推定法
14:25–14:40 休憩
14:40–15:40 チュートリアル講演 橋本弘藏(京都大名誉教授)
AKRの偏波と月での掩蔽観測
15:40–16:00 諌山翔伍(九大)
へリコンプラズマ生成の自己無動着シミュレーション
16:00–16:20 平井研一郎(東北大)
高次精度MHDスキームを用いた磁気回転不安定性駆動乱流の計算機実験
16:20–16:40 辻根成(富山大)
Particle simulations of magnetic reconnection in a stressed X-line collapse
16:40–16:50 ポスターセッション以降の進め方の説明
16:50–17:30 会場移動・休憩
17:30–19:00 懇親会(ディナーセッション)
19:00 ポスター発表開始/コメントシート記入
21:00 ポスター発表終了、各班(分野)ごとコメントシートの議論・まとめ、その後解散

11月29日(日)

08:40–09:40 振り返りセッション①:分野ごとの発表資料の作成
09:40–11:00 振り返りセッション②:改善計画の発表
10:20–10:40 招待講演 久保田結子(京都大)
Rapid precipitation of radiation belt electrons induced by large amplitude EMIC rising-tone emissions
10:40–11:00 招待講演 太田守(金沢大)
波動分布関数法に基づく伝搬ベクトル推定手法の改良
11:00–12:00 チュートリアル講演 海老原祐輔先生(京大)
オーロラ・サブストームのシミュレーション
12:00 研究会終了

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2015年11月10日作成,2015年12月14日更新

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