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第293回生存圏シンポジウム
第5回東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて
—京都大学における福島支援研究との連携—

更新日: 2016/01/07

開催日時 2015(平成27)年9月8日(火)13:00–17:00
開催場所 京都大学工学部3号館 N1教室(所在地:〒606-8501 京都市左京区吉田本町)
主催者 京都大学生存圏研究所
申請代表者 上田義勝(京都大学生存圏研究所宇宙圏航行システム工学分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
関連分野 生存圏科学、植物科学、放射線計測学、社会学、土壌学。

目的と具体的な内容

東日本大震災時の原発事故により、福島県を中心として生活圏及び農業圏に大きな影響が出ている。生存圏研究所においては震災関連の研究報告を、2011(平成23)年度から第191回、第215回、第240回、第271回生存圏シンポジウム「東日本大震災以降の福島県の現状及び支援の取り組みについて」として毎年開催し、延べ350名以上の参加者が活発な議論を行ってきた。放射性物質の問題は、生存圏においては長期的に取り組まなければならない課題の一つである。一方で、震災から4年以上経過し、第271回生存圏シンポジウムを福島市において開催したことから、一般向け講演会としての取り組みとしては一定の節目を迎えたと考えている。第5回目となる本シンポジウムでは、キーワードを「京都大学」とし、福島県で活動を行っている学内の研究活動について議論を行った。原子炉研究所、工学研究科、放射性同位元素総合センター、化学研究所、生存圏研究所からの研究発表を行った。さらに、学外から連携研究を行っている東京大学と福島県農業総合センター、農研機構東北農業研究センターからの研究発表も行った。さらに、高校生を対象とした出前授業を行った。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

原発事故による放射性物質の拡散により福島県では農林水産業に大きなダメージが与えられた。本研究集会では、これまで福島県の現状と復旧・復興に向けた支援研究の取り組みを発表し、生存圏科学のコミュニティに現地の正しい情報を伝えることに取り組んできた。今回は京都大学での支援研究の成果を発表し、さらなる連携に向けて活発な質疑、討論を行うことができた。学外の研究者からの講演もあり、生存圏科学のコミュニティ形成に寄与したと考えている。

また、本研究集会に関連して、中高校生を対象とした震災関連の出張授業や京都大学サマースクール、ジュニアキャンパスを開催し、活動として幅広く貢献出来たと考える。

  • 京都府立桂高等学校(2、3年生 30名)
  • 京都大学サマースクール(高校生対象、30名)
  • 京都大学ジュニアキャンパス(中学生対象、27名)

特記事項

講演者・出席者との連携により、

  • RCs吸着・固定化-可給化メカニズム解明に向けたワークショップ(東北農業研究センター主催 2015年10月13日、福島)
  • 国際ワークショップ「生物・医学を物理する: 放射線と物理、医療を物理する、生命システムのモデリング」(京都大学にて、2015年11月5–7日)

に参加している。

プログラム

13:00–13:10 開会挨拶
京都大学生存圏研究所 上田義勝(発起人代表)
13:10–14:10 「原子炉実験所における福島での取組(仮題)」
「走行サーベイシステムKURAMAによる放射線モニタリングの現状」
京都大学原子炉実験所
谷垣実,窪田卓見
14:10–14:50 「放射性同位元素総合センターにおける福島支援体制並びに関連研究の紹介」
京都大学環境安全保健機構放射性同位元素総合センター
角山雄一
14:50–15:00 休憩
15:00–15:30 「工学研究科都市環境工学専攻における関連研究の紹介」
京都大学大学院工学研究科
島田洋子,米田稔
  ショートプレゼンテーション
15:30–15:50 「蛍光X線及びEPMAを用いた大豆のセシウム蓄積部位の分析・検討」
京都大学生存圏研究所 杉山暁史
京都大学化学研究所 伊藤嘉昭
15:50–16:10 「京都大学と東京大学の連携研究について」
京都大学化学研究所 徳田陽明
東京大学 二瓶直登
京都大学生存圏研究所 上田義勝
16:10–16:30 「営農再開や復興関連として農水プロジェクトの『先端技術展開事業』における現地実証の取り組み」
福島県農業総合センター 矢吹隆夫,齋藤隆
16:30–16:50 「農研機構東北農業研究センター 福島拠点での取組」
農研機構東北農業研究センター 藤村恵人,信濃卓郎
16:50–17:00 閉会挨拶
京都大学化学研究所 徳田陽明

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2015年8月19日作成,2015年12月1日更新

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