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第179回生存圏シンポジウム
メタ情報のデータベースを利用した分野横断型地球科学研究の進展

更新日: 2015/05/22

開催日時 2011/08/03(水) 13:00–17:00 - 2011/08/04(木) 9:30–15:40
開催場所 京都大学理学研究科セミナーハウス
主催者 京都大学生存圏研究所、情報・システム研究機構国立極地研究所、京都大学理学研究科附属地磁気世界資料解析センター
申請代表者 林寛生 (京都大学生存圏研究所大気圏精測診断分野)
関連ミッション ミッション 1 (環境計測・地球再生)
関連分野 超高層物理学、太陽地球系物理学、気象学、地球環境科学、情報学。

シンポジウムの講演資料は下記にあります。
http://www.iugonet.org/meetings/2011-08-03.html

目的と具体的な内容

宇宙天気・宇宙気候学に分類されるグローバルな地球物理現象(太陽活動や地球温暖化による超高層大気変動など)は、様々な要因が複雑に絡みあっており、そのメカニズムを解明するには、分野の異なる様々なデータを総合的に解析することが重要である。このような学際的な研究を推進する上で、近年、分野を横断したデータの検索や取得を可能にするメタ情報のデータベース構築や、効率的な総合解析行うためのソフトウェア開発、大量のデータをスムーズに送受信するための高速通信回線の敷設、などのインフラ整備が強く求められている。

本研究集会は、地球環境に関連する分野横断型の研究を進める研究者と、その研究を推進する上で欠かせないメタ情報のデータベースをはじめとした研究インフラの開発者が一堂に会し、それぞれの研究や開発の最前線について紹介するとともに、幅広い視野に立った意見交換を行うことを目的として開催された。メタ情報データベースの構築やデータ解析ツール開発プロジェクトの進捗、国際的なデータ組織の活動状況、各研究機関における特徴的なデータベース整備などが報告される一方、太陽、惑星、地球磁場、超高層大気など多種多様な観測データを複合的に解析した研究成果の紹介も多くあり、インフラ開発側とサイエンス研究側のそれぞれの立場から活発な議論が展開された。

生存圏科学の発展や関連コミュニティの形成への貢献

地球温暖化に代表されるグローバルな地球環境現象は、様々な要因が複雑に絡み合った結果であり、そのメカニズムの解明や監視・将来予測には、生存圏を構成する宇宙空間圏、大気圏、森林圏、人類生活圏の多様な分野のデータを総合的に解析するとことが重要である。本シンポジウムでは、そのような分野横断型の研究を進める研究者と、そのような研究の推進をサポートするインフラの開発者が集まり、それぞれの現状について紹介し議論することよって、お互いの今後の研究・開発の進展へ向けた貴重な意見交換ができた。本研究集会は今回で 2 度目の開催であるが、このようなサイエンスの研究者と研究インフラの開発者が情報交換できる機会を定期的に開催することで、地球環境に関する分野横断的な研究コミュニティを形成・維持し、生存圏科学の進展に寄与する。

プログラム

第1日目: 8月3日 (水)

13:00–13:05 開会の辞
佐藤夏雄 (極地研)
13:05–13:10 趣旨説明
林寛生 (京大生存研)
13:10–13:25 IUGONETプロジェクトの進捗 —平成23年度中間報告—
林寛生 (京大生存研)
13:25–13:40 IUGONETメタデータの作成、アーカイブの状況について
堀智昭 (名大STE研)
13:40–14:00 IUGONETメタデータ・データベースの公開
小山幸伸 (京大地磁気)
14:00–14:20 IUGONET解析ソフトウェアUDASの公開
田中良昌 (極地研)
14:40–15:00 京大・理・附属天文台で観測された44年間の太陽全面CaIIK像の画像データベースの構築に向けて
北井礼三郎 (京大天文台)
15:00–15:20 地磁気分野でのデータレスキューとデジタル化の動き
家森俊彦 (京大地磁気)
15:20–15:40 国立環境研究所における地球環境データベースの概要
中島英彰 (環境研)
16:00–16:20 ICSU World Data System の現況報告
渡邉堯 (名大STE研)
16:20–16:40 NICTにおけるWDS国際プログラムオフィスの現状
村山泰啓 (NICT)
16:40–17:00 中低緯度電離圏におけるメソスケール構造の太陽活動度依存性
斉藤昭則 (京大理)

 

第2日目: 8月4日 (木)

09:30–09:50 HPCIの動きとIT基盤の構築・利用について
荻野竜樹 (名大STE研)
09:50–10:10 京都大学学術情報リポジトリKURENAI
東出善史子 (京大図書館)
10:10–10:30 SSHスプライト同時観測データに関するwebサイトの構築
石井孝典 (高知工科大)
10:50–11:10 IUGONETサイエンスタスクチームの活動報告と地磁気日変化の振幅に見られる超高層大気の長期変動
新堀淳樹 (京大生存研)
11:10–11:30 ERGサイエンスセンターの進捗報告
三好由純 (名大STE研)
13:00–13:20 太陽画像から探る、太陽紫外線・極端紫外線変動と超高層大気変動について
浅井歩 (京大天文台)
13:20–13:40 赤道ジェット電流の強度変動と熱圏・中間圏における大気擾乱との関係
阿部修司 (九大宙空)
13:40–14:00 東北大学惑星電波観測所取得データによる研究について
米田瑞生 (東北大)
14:20–14:40 Long–term variations and trends of ionospheric parameters observed with the EISCAT Tromso UHF radar
元場哲郎 (極地研)
14:40–15:00 地磁気逆転期の高精度気候復元
北場育子 (神戸大)
15:00–15:20 北海道-陸別HFレーダーによって観測された電離圏E層・F層のPi2地磁気脈動
寺本万里子 (名大STE研)
15:20–15:40 データベースにリンク可能な高層大気発光現象観測データの紹介
山本真行 (高知工科大)

 

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